「俺の気持ちの行方を勝手に決めないで欲しいなー」 めげない奴。 昼休み終了の鐘が鳴り立ち上がる。 「あげる」 鍵を渡した。 「何の鍵?」 「ここの」 スカートについた砂埃を払いながら言った。 「もうここ、来ないから」 「俺が来るから?」 引きとめるように私の手を掴んで、私の顔を見上げた。 「煙草がなくなったから」