ばらまかれたクスリ



「え!?美歩!?」



一瞬誰か分かんなかった。



だって……だって……!



「自慢のふわふわの茶髪は!?」

「きゃははははっ!お姉ちゃん、その顔ウケ狙い?ヤバいよ、女じゃなくてオッサンだよ~」

「それは、あんたもでしょ!?」



体毛がないのは、ワタシだけじゃなかったんだ。



美歩が昨日、自慢げに撫でたキレイな茶髪はなくなり、頭はつるりんっ。



眉もまつげもない。



「ほら!あんたもこっちきなさいよ。見れば分かるから」