ばらまかれたクスリ



「オレ今から学校に行くから。姉貴の変な遊びにつき合ってるヒマねぇから」

「……?」



ダメだ……話が通じてねぇな。



相手するのがめんどくせぇ。





めんどくさい姉貴がいる洗面所をあとにして、自分の部屋に。



ハンガーにかかっている、着込んでユルユルになった制服に腕を通した。



服装を適当に崩して、床に転がっているカバンを持つ。



まぁ、中身はほとんど何も入ってない意味のないものだけど。



時計をチラ見すると、もう家を出る時間。



カバンをブンブン振り回しながら、トロトロと玄関に向かう。