炎尾は素早く五穂を引き離し、脱いだ袿を着直した。 その間、五穂はただじっと、炎尾を見ていた。 「…行くぞ、五穂…。 ただお前は、本来の自分でいてくれ。」 そう言うと、炎尾は襖を開き、大座敷へと歩き出した。