「……そう難しい事は無い。 ただ側に居るだけでも良い。」 五穂は目を丸くした。 てっきり怒られるか、下働きに回すものかと思っていたからだ。 ましてや何もしなくて良いなんて、自分が此処へ来た意味が無い。 「…そ、そうは参りません…! 主人にお仕えしてこそですっ。 酌でも、炊事でも、何でも致しますっ!」 それを聞き、炎尾は声を上げて笑った。 「はっはははははッ!」