狐面の主人



五穂は、そんな立派な籠に、自分が乗るのに気が引けた。

さりげなく手を振りほどこうと試みたが、炎尾は手をしっかり掴んでいたため、離れない。



「どうした、五穂?
何か、忘れたのか?」


冷めたような声色。
五穂は肩が震えた。



「い……いえ………。
このような立派な籠に…五穂のような者が乗るのは…勿体のうございます……。」