光に撃ち抜かれ、妖狐達は元の原型を留めてはいなかった。

影が千切れ、残骸は宙を漂い、さながら血を流しているように。



《け…汚らわしい…

汚らわしい狐畜生がッ!!


我等の爪の餌食となりて朽ちるが良いわッ!!!》


唯一、光の直撃を免れた妖狐の影が、激しい唸りを上げた。


「!?」


その怒りに同調するかのように妖狐の影の死骸達は、集まり、固まり始めた。




「まだ…そのような力が残っていたとはな…。」


すると突然、炎尾は光の嵐を止めた。

尾は、元の白い揺めきを取り戻す。



《諦めたか…。
弱い…。実に弱い奴よ…。》


妖狐が影にまみれながら、妖しげな笑みを浮かべた。






「貴様には…もうこれ以上猶予は与えぬ……。」




《何………?》