「じゃあ、もう一回やり直そ?」
「……」
「今度は絶対離さねぇから」
「…うん」
「ってか、俺って結構しつこいかも。なんか美月と出会ってつくづくそう思う」
情けなくクスクス笑った隼人はあたしを抱いている腕に力を込める。
そしてその隼人に応えるかのように、あたしも隼人の腰に腕を回しギュっと抱きしめた。
「あたしも、しつこいかも」
同じく笑うあたしに、
「美月がしつこいのはすげぇ分かってる。こんな女初めてかも」
隼人はまた笑った。
「酷いね、隼人」
「酷いのはお前だろ。この前やり直そうって言った時に“うん”って言っとけよ」
「だって…」
「俺に何回も付き合おって言わせんなよ。結構勇気いんだから」
「…らしくないね」
「そうさせたのも美月って言う存在だけどな」
「でもあたしも結構言ったもん」
「んじゃあ、似た者同士って事で。これからも宜しく」
不意に落ちて来た隼人の唇があたしの唇と重なった。
先の事なんて分かんないけど、触れた手を離したくないと思った。
だから、この先もずっとその手に触れててもいいですか?
【完】
-2012.08.02-



