草食系肉食男子と夢子チャン

見られたくないとこ見られたな…。



「部屋行くぞ…。」

「はい。」



全く申し訳ないとかナイとか思ってないんだな…。



夢子が動揺してんじゃねぇかよ…。



仕事部屋に入ってパソコンの前に座った。



「で?」

「会長は何て言ってた?」



小さなソファに座って足を組ながらタバコを吸い出した零。



多重人格かよ…。



「会いに来いってよ。」

「行くのか?」

「行かねぇと会社潰すって。」

「会長らしい…。また見合いとか後継ぎの話しだろ。俺も親父に聞いとくわ。」

「あぁ、場合によっちゃマジバックレるしな。」

「やめろよ…。会社潰れたら俺の生活どうすんだよ。」



零のこの裏表を作ったのは俺だろうな…。



ガキの頃から一緒に悪さばっかりしてたから…。


それもまた目をつぶられて来た…。



俺は甘やかされて育った愛人の子…。