トン、とトタン屋根が小さく鳴いた。 その瞬間に、ザァァと雨音が響き渡る。 「降ってきたな…」 空が泣いている。 楡はそう思った。 「……まさか、今更掘り返されるなんて思ってなかったよ」 井野坂は俯いていた顔を怠慢な動作で持ち上げた。 「せっかく上手く隠してたんだからさ、」 背後で何かが動く気配がした。 「騒がれたら困るんだよ」 鈍い音が倉庫に響いた。