「念のため、犯人に気付かれないように店には知らせないで行くぞ」

先輩の言う通りにするのもシャクではありましたが、この場はそうするのが一番だったので、従うしかありませんでした。

本官が表から窺う限り、中の様子は普通のようでした。10人前後の客がノンビリ遊んでいます。

「三塚っ、あまりウロチョロするな。気付かれたらどうするんだ」

「あ。は、はい」

そうは返事していても『駄目先輩』から注意をされた本官は、全くもって面白くありません。

ふて腐れた態度で、先輩からだいぶ遅れて景品交換所へ向かいました。