まただ。 またわたしの中を激しい風が吹き荒れる。 殿。 殿。 どうしてあなたはわたしを平静ではいられなくするの? どうしてあなたの側にいるだけで、こんなにも心が掻き乱されるの? そう。 わたしとあなたとはきっと同じ。 ひとつの場所では落ち着けない。 居場所を求めて彷徨い続ける。 だから。 あなたが『王』となるその日まで側にいたい。 そうすればこの嵐の意味も分かるような気がした。