涙が頬を伝う。
生理的なものなのか、感情から来るものなのかはわからない。
だけど一筋の雫に気付いた賢杜は、それを掬い上げるように唇で触れた。
冷たい涙が、唇の熱で温かさを取り戻していく。
今この腕の中で時が止まればなんて、
俺はいつの間にそんなセンチメンタルな感情を持つようになったんだろう。
もっと奥まで賢杜で満たして欲しいなんて、
賢杜も俺で溢れたらいいなんて、
いつからそんな愚かで浅はかなことを考えるようになったんだろう。
カラダから伝わる快楽の熱で喘ぎながら、俺は思考することを止めた。
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