告るつもりだったんだ。 それなのに… 聞いてしまった会話。 盗み聞きするつもりなんてなかった。 知りたくなかったアイツの気持ち。 放課後の教室。 新しい友達と、話してるアイツ。 教室のドアに手をかけたまま、止まった。 「高瀬君と付き合ってるの?」 「えっ?付き合ってないよ? みんな誤解してるよ」 「じゃあ、アオイちゃんは、高瀬君を好きじゃないよね?」 「全然、好きじゃないよ~!! ……ただの友達だよ」 トモダチ…? 真っ黒な気持ちが俺の体に入ってくるのが分かった。