春。 俺は桜咲く道をチャリに乗って走っていた。 自然に顔が緩む。 今日は西高の入学式。 無事に合格を果たした俺。 そして、アイツも。 チャリだし、そんなに急がなくても間に合うし、 俺はのんびりと進んでいた。 ずっと道の先に、見慣れた後ろ姿を見つけた。 どんなに遠くても、なぜかアイツの姿を見つけてしまう。 俺って重症だよな… そう思いながら、チャリのスピードを上げた。