「ひ……、姫さん、この人、こっちの趣味?ね、大丈夫?」


ナオちゃんは口元に手を持ってきて、本気のトーンで喋りながらオカマのポーズ。


「大丈夫、違うから……ふはは!」


ナオちゃんの天然さに、ついに我慢しきれず笑ってしまう。


私が可愛すぎるナオちゃんに気をとられてる間に、思考回路が自分の世界にスイッチしていた筈の幸四郎が、動き出す。


「ちょっ……幸四郎!?」


何をするかと思いきや、幸四郎は突然、膝をついて土下座のポーズをと取ったのだ。



「お願いだ!君達二人、俺のCMに出てくれ!」


「「「えぇぇ!?」」」


これには私もナオちゃんも、一連のやり取りを傍観していた早苗ちゃんでさえも驚いてしまう。


ナオちゃんに頼むのは予想してたけど、まさか早苗ちゃんにまで来るとは。