「ねぇ、本当にそうだったなら俺、その子に会ってみたい!」


「はぁ!?ヤダ!絶対ダメ!断固拒否! 」


ナオちゃんは私だけのオアシスなんだから、見せびらかしてやるもんですか。


「会ってみるだけ!イメージに合うかわかんないし、その子に似た俳優思い浮かぶかもじゃん?なぁ頼むよこの通り!」


顔の前に手を合わせて頼み込む幸四郎を見てると、なんだか可哀想な気になってくるんだよね。


同期の弱みと情ってやつか、恐ろしい。


「うぅぅー、分かったよぉ……その代わり、100パーイメージとピッタリじゃない限り、誘わないでねっ!で、断られたらすっぱりあきらめて!」


「さんきゅー!もう、ホント伊久美の次に良い女だよ姫ちゃん!」


ああ、私って我ながら押しに弱いタイプ。っていうか、最後の一言いらないってーの!