だから、そんな天然な姫さんにあざとい俺は仕返しをしようと思ってる。


「ひーめさん、隠してたら、顔が見れないよ?」


なんて、極上に甘々な声で囁いて、頬を覆う邪魔な手にキスを落とせば、姫さんはもっと真っ赤になって顔から手を離す。


そして、そんな姫さんに、俺が勝手に統計を取った中でも姫さんに効く笑顔で見ると、姫さんの眉毛がくたっとハの字に曲がった。


「食べよ?今日のだし巻き玉子美味しかったでしょ?チキングリルも上手く行ってるから、冷めないうちに食べてよ!」


「…………っ!もー、もーもーもーもー!ズルい!可愛い!バカバカぁ!」


照れてプリプリ怒る姫さんは、お箸を取って素直にチキングリルを挟んでひと口、パクり。


「くぅぅ、おいひぃ!」


年下彼女の上機嫌とハートを鷲掴みにするには、やっぱり胃袋から掴まなきゃね。