「いいだろ!お前も姫子がオバサンになる前に仕込んどけ?な!女には孕みやすい年齢に限りがあるんだから!」

 
「お前、マジで教師の言うことじゃないぞ!」


さっきの真剣な空気はどこへやら。二人は結局、いつも通りにわーわーと言い合いを始めてしまった。


なんだかこの光景が笑えてしまって、この瞬間が幸せだと思える。


秋斗がホントに私をフった理由をあの時知っていたら、私はどうしたのだろう。


……いや、そんなこと考えるのは止めとこう。


だって、私がナオちゃんと出会えたのは、秋斗にフラれたおかげだもん。


だから、あの時のクソ野郎な秋斗にも、感謝しなきゃいけないね。


良いことも悪いことも、全てが絡み合って、私の幸せは形成されてるんだって、心からそう思うよ。