桶川邸に来てからと言うもの、俺は、姫さんの実家で出来る限りのことをしようと心掛けた。


そして、俺が出来ることは何だろうって色々考えて、家事を手伝うことから始めた。


掃除や洗濯、料理なんかも進んでやった。料理は特に、安くて美味しい自分で考えた和食とか
抹茶に合う和菓子を作ったり。


日頃姫さんにやっている胃袋を掴む作戦で攻めるのが得策だと思ったんだ。


お母さんのお茶の教室の時、助手をやったり簡単な日本舞踊も踊ったりした。


五日間で、多分お母さんと打ち解けることは出来たけど、やっぱり、姫さんとの関係を認めてもらえる決定的な言葉はもらえなかった。


5日で認めてもらおうなんて、やっぱり甘かったのかな。もし今回がダメでも、お見合いは絶対阻止して頑張るしかない。