昨日、仲直りの後二人で仲良く一緒に寝て、今朝は珍しく私が先に目覚める。


すうすうと静かに寝るナオちゃんは、いつも見慣れてる筈なのにいつもと違う環境だからか何割り増しか可愛く見える。


相変わらず、茶色い柔らかい髪の毛、同じ感じの色の睫と眉。この色が、天然モノだから不思議だ。


そんなナオちゃんを起こさないよう、私はベッドから出て朝食の準備をする。


昨日誕生日だったんなら前々から言っとけばいいのに。15歳なのバレたくなかったのかな、よっぽど。なんて考えると、自然と頬が緩んでしまう。


私は朝食ついでに、別荘にあった材料で、ナオちゃんにあるものを作ってみることにした。


「おはよー……わぁ、姫さんが料理してる!感動!しかもなんか甘い匂いがする、何作ってるの?」


そうしているうちに、匂いに誘われてナオちゃんが起床。鼻をふんふん動かす姿は、やっぱり子犬みたい。


「出来るまでナイショ!」


作っているものがバレる前に、私は素早くオーブンの中にそれを隠して、少し意地悪く微笑んだ。