「……実は、俺は今日誕生日で、正式に16歳なんだ。昨日まで、姫さんとは11歳差でした。だから今日から俺と姫さんはホントに正式に10歳差なんです!」


言った後にやっぱりばつが悪そうに笑うその姿は、ホントに高校生なのかと思うくらいに大人びて見える。


そして、私達が握ってるとりどりの花火よりもやっぱり綺麗だった。


「姫さん、花火はいつか消えちゃうけど、俺の想いは花火よりも眩しくて、熱くて消えないものだから。……って、なぁにクサイこと言ってんだ俺は。はは!」


自分で言っといて恥ずかしがるナオちゃん。そんなナオちゃんに私のこの溢れる気持ちを伝えたくて、どうしようもなくなって。


「ナオちゃん」


「何?姫さ……!?」


ナオちゃんが私にいつもくれる、優しくて温かいキスを、唇に軽く落とした。


この想いが、キスだけで伝われば良いのになんて、ナオちゃんからの反撃の甘いキスを受けながら、とろける思想でそう思った。