ナオちゃんの言う通りだと思った。いくつになったって、恋する気持ちは変わらない。


もし私が、望んでるみたいに16歳のナオちゃんの同級生だとしてもきっと、好き過ぎて泣けちゃったり、何かに不安になっていただろうし、ナオちゃんが私と同い年だったとしても一緒。


だから、10歳年下でも、ナオちゃんに合わせることも気を遣うことも、自分を卑下する必要もないんだ。


「俺は俺なりに、『広瀬尚志』として姫さんを好きでいる、想ってるよ」


自分の気持ちを全て吐き出して、ようやくすっきりしたらしいナオちゃんの笑顔に、私のもやもやがみるみる晴れていく。


「ね、姫さん。今まで俺、隠してたことがあるんだ。このタイミングだし、言っちゃうね?」


そして、このままの勢いで、ナオちゃんはふにゃあと笑ってまた大きく息を吸った。


秘密って、一体どんなことなんだろう。