「さぁ、着いたよ!」


話をしているうちにスタジオに到着し、幸四郎の声に、車を降りる。


「ナオちゃん、大丈夫?」


「だ……だだだ大丈夫っ!任せて!」


ふにゃあって笑った顔が若干引き攣ってるナオちゃん。堪らなく可愛い。けど、やっぱり心配。


「んー、姫さんがぎゅーっしてくれたら頑張れるかも」


私の心配を良いことに、有無を言わさず抱き付くナオちゃん。


フローラルの柔軟剤を使われたナオちゃんのTシャツは、香水とは少し違うほのかないいニオイ。


「ちょっ!尚志ばっかりズルいんだぁ!」


「邪魔すんなよ早苗ぇ」


私達に更に抱き着いて来る早苗ちゃん。もう三人で団子状態なわけだけど。


ちくしょー、可愛いから許せちゃうよ。