もっと、計画を立ててから、動けって事だよね。
「ごめん、出直してくる」
「はっ?」
あたしが足早に玄関に向かうと、彼が部屋のドアから顔だけ覗かせて声を出した。
「そういうの、かなり迷惑なんだけど」
ほら、やっぱり……。
だけど、直接声に出して言われると、結構ぐっさりくるわけで……。
きつく、胸が締め付けられる。
なんて言うか、心臓を直接握りつぶされているみたいな感覚で、目の前が次第に歪んでくる。
「……ごめん」
それだけ言って、玄関で靴を履く。
悔しくて、悔しくて。
彼にじゃなくて、自分の未熟さに悔しくて。
どうして、こんなにやるせない気持ちになるんだろう。
考えれば考える程わけわかんなくなって、頭の中ぐちゃぐちゃで……
って、もう、すでに意味わかんないし。
「おまえな、突然来て突然帰るわけ?」
今度は部屋の方からじゃなくて、靴を履くあたしのすぐ後ろで声がした。
今にも零れ落ちそうな涙をぐっと堪えて、振り返る。



