「それに、優斗と美穂が来てからは、前よりも笑顔が増えたんだ。あいつら、まだ親がいないって事にピンときてなくて可哀そうだけどな。
いつかは、現実を知る日がくるんだろうけど、今はまだ無邪気のままでいてほしい。まだ、現実を知るには早すぎるよ。
あいつら双子だし、一緒に乗り越えていってほしいとは思う。
俺は、ただ傍にいてやることぐらいしか出来ないから」
一通り話を聞き終えたあたしの目には、ジワジワと涙が滲んでいた。
外見からは想像出来ないくらいに、蔵島恭平は出来た人だ。
こんなに苦しい思いをしていたなんて……。
最初、外見に惑わされていた自分がかなり醜い。
「おまっ、泣くなよ!」
唇を噛みしめても、体の奥から込み上げてくる涙はもう止められない。



