「1つくらい質問に答えなさいよっ」
背中に叫んでも無視。
徐々に遠ざかる彼。
「蔵島恭平っ!」
次にあたしが叫ぶと、キキっと急ブレーキをかけた彼が前のめりになった。
「逃げるなんて卑怯だっ。あたし、答えてくれるまで本当にしつこく付きまとうからねっ」
もう眉間のシワが取れなくなる程にシワを寄せて、彼があたしを振り返った。
絶対にわけをはかせてみせる。
1つずつ解決していくまで絶対に諦めないんだから。
「蔵島恭平っ!!!
とことん追いかけてやるから」
叫びながら、いつからこんなにしつこくなったっけ?なんて考えた。
気になったものは仕方ないし、逃げるものはこっちから追うだけだ。
あたしは、少し先で固まっている彼を見据えた。
距離はあっても、彼のため息がここまで聞こえてくる。



