風が吹く度に、墓石の上の雪が宙に舞った。 かじかんで真っ赤になった手で、恭平の両親のお墓から雪をはらった。 活けてあるお花からも雪をはらって、あたしの声がしっかり届くようにする。 手ぶらで来た事をまず謝って、手を合わせる。 「どうか、今度の土曜日、恭平の近くにいて下さい。お願いします」 必ず見ていてほしかった。お父さんの夢を叶えるためにも――。