「おまえ、なんか変わったな」
そう言って、あたしの目を見て微笑んだ。
頬に、涙が流れた後を光らせながら。
「最初は、俺の後を付きまとってて、しつこい女だなって思ってた」
「ふっ、ほっといてよ」
「次から次に質問してきて、俺にかまうなっていうのに、呆れるほど後を着いて来て」
二人で、頬笑みあった。
「質問してきたと思ったら、いきなり泣き出して、怒りだして、笑いだして――。
ころころ表情を変えるから、こいつ、今どんな気持ちなんだろうって、いつの間にか気になってて――」
恭平は一旦言葉を区切ると、コートのポケットから何かを取り出した。
それをあたしの手に乗せて、開けてみろと言う。
あたしの手に乗せられたのは小さな箱で、中に何が入っているのかなんて、一発でわかって――。
だけど、開けた瞬間に嬉しさでいっぱいになって、
絶対に泣かないって思ったのに、こんなのもらったら、無条件で涙が出て。



