その瞬間に、恭平の頬に一筋の涙がつーっと伝った。
教会のステンドグラスは、相変わらず美しい光を放っていた。
声を出さずに涙を流す恭平の顔を、何色もの光が照らす。
静かな時間が流れ、あたしは恭平の頭に優しく手を乗せた。
すると、いきなり恭平の手があたしの手首を掴み、ステンドグラスの前へと引っ張られた。
コートが肩からずれ落ち、顔をそむける恭平を見上げた。
涙を必死に隠そうとしているけれど、ステンドグラスに照らされる涙は、キラキラと輝き、隠す事は出来なかった。
そっと手を伸ばし、頬に伝う涙をぬぐう。
その手を恭平が掴み、頬から、自分の唇へと持っていった。



