「痛っ!目に砂が入った」
恭平は、初めての灰に全く目が開けられないみたいだ。
「これでも、灰の量減ったんだよ?あたしが小学生の頃なんか、みんな雪かきみたいにして灰を集めてたんだから」
「よくこんなとこで生活できたな」
「あたし達には、これが当たり前だったからね」
あたしは、バスの時刻表を見ながら、
「でも、今はもう勘弁してほしいけど」
と、目を細めながら言った。
駅から、あたしの住んでいた町まではバスで約40分。
今までの長旅で疲れを見せていた恭平だったけど、バスに乗った途端に急に目を輝かせ始めた。



