「すごい田舎でしょ」
隣に座る恭平に視線を移して、肩をすくめると、
「お袋達の田舎よりましだよ」
と、恭平が苦笑した。
新幹線を降り立つと、今まで見て育ってきた風景が、あの頃と全く変わらずあたしの視界に映った。
いつも利用していた改札に切符を通す。
一歩外に出れば、生ぬるい空気のお出迎え。
やっぱり、この空気が落ち着く。
目の前に構える大きな山がまた噴火したらしく、駐車場に止めてある車が灰で白くなっていた。
そんな車を見るのも、約半年振り。
あたし達も、毎回この灰には悩まされていたっけ。
今では、大切な思い出だ。



