ふと、あたしはあの日に会ったあの男の子の事を思い出した。 目が見えなくても、彼は天真爛漫な笑顔を見せていた。 一生懸命に生きて、周りのあたし達までも笑顔にしてくれた。 あたし達も、小さな彼のように、一生懸命今を生きたい。 16歳の秋、あたしは初めてそう思った。