落胆してアパートに戻ると、ドアの前で諒子と村岡くん、志穂ちゃんと伊織くんが立っていた。



「おっつかれさーん!」



両手に抱えたコンビニの袋を持って村岡くんが笑う。



「志穂ちゃん?えっ?伊織くん、熱は?」



状況がいまいち把握できないあたしに、諒子は「いいから中入れてよ」と鍵を開けさせ、部屋の住人よりも先に入って行った。



「やだ、柚羽ちんったら。お米研ぎっぱなしじゃないの」



流し台に放置されているお米を見て、村岡くんがオネエ言葉で突っ込む。



「いや、そんなことより、これってどういうこと?諒子と村岡くんはどうでもいいの。志穂ちゃんに伊織くん、バイト……」