「失くした今日中に探すほうが見つかる確率が高いと思うんだ。もしも、出てこなかったら、柳さんのところに泊めてもらうっていうのはどうかな?」
「あぁ、そうね。そうしましょうか。柚羽?しっかりしてよ。見つからなかったら家においで?」
二人の間で話はすんなりとまとまったけれど……
あたしには、これから誰と行動を共にするのか全く話が見えていなかった。
「じゃ、そういうことで。柳さん、送るから乗って」
「あ、いいです。山本くんがもうすぐバイト終わるから、送ってもらいます!じゃ、柚羽、出てこなかったら電話するんだよ」
ようやく話が見えてきた。
結崎さんはあたしと一緒に鍵を探すつもりだ。
「柚羽ちゃん、乗って?」
あたしの不注意で、いろんな人を巻き込んでしまってる。
罪悪感でいっぱいになった頭で、どうすれば自分一人で解決できるのか、必死に考えた。