真夜中の太陽


酔っている中でも、暴走族時代のことは聞いてはいけないという意識だけははっきりしていた。


みんな知っていることかもしれないけれど、過去のことを聞いてはいけないような気がしていた。



あたしにとって楽しいひと時はあっという間に過ぎ、お開きとなった。

この時間が永遠に続けばいいのにと思ったけれど、そうもいかない。



「じゃ、結崎さん、気をつけてね!」

「うん、お疲れ様」



まだ結崎さんと一緒にいたい。

もっともっと話をしたい。


でも、引き際が肝心だと、泥酔しながらもあたしは結崎さんを引き止めることはしなかった。


結崎さんは月明かりでピカピカに照らされた真っ赤なスポーツカーに乗り込むとすぐに車を走らせた。



「柚羽、大丈夫?一緒に帰ろう」

「うん……」