あたしは興奮気味に、晶くんにしがみつくようにして聞く。
さっきまで涙をこぼしていたくせに……
晶くんは嬉しそうに笑う。
「永輝さんの部屋にあったんだよ。遼太郎さんが見つけてくれたんだ」
「永輝の部屋に……?遼太郎くんに会ったの?」
「うん。オレだって、やるときはやるんだよ。永輝さんは本当に柚羽さんを思っていたんだよ」
「……うそ…」
「いや、マジで」
永輝……。
あなたは、この指輪をどんな気持ちで持っていたの?
聞きたいのに――……。
あなたはもう、いないんだね。
「……て言うかさ、遼太郎さん、変なこと言うんだよ。この指輪を柚羽さんの墓前に届けろとか……」
「えっ?」