あたしの声に晶くんはゆっくりと振り返る。 晶くんは額から汗を流し、それを何度も拭いながら呆然とした顔つきであたしをじっと見た。 「……は…っ……」 「………?」 少しの沈黙の後。 晶くんは目に涙を浮かべながら笑った。 「晶くん?……どうしたの?」 理解できない晶くんの態度。 どうして、泣きながら笑っているの? ねぇ……、晶くん……。 「これ、渡そうと思って。見てよ…、内側」 晶くんはあたしに指輪を手渡した。 傷ひとつついていない、冷たい光を放つ銀色の指輪。