朝――。
カーテンの隙間から、太陽の光が差し込む。
その光を受けながら、あたしのベッドで彼が小さな寝息を立てて眠っている。
あたしは二人分の朝食を作り終え、小さなテーブルに所狭しと並べる。
「……起きて?会社、遅れるよ」
あたしの声で、寝起きの良い彼はすぐに目を開ける。
「うん……、おはよう」
ボーッとした顔つきで、パジャマの上着の中に手を滑り込ませ、体をポリポリと掻きながら彼は言う。
あたしはそんな彼を見て微笑んだ。
「おはよう、永輝」
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…