「……は?」 「泣いてんの?笑ってんの?…ショック受けてんの?開き直ってんの?」 全てが、当てはまる。 「……全部よ」 そう言ってあたしがうつむくと、遼太郎くんは車を再び走らせた。 どこに向かっているのかは分からなかった。 あたしは聞くことさえせず、ただ、その先を彼に委ねた。 「デートしようぜっ、柚羽さん」 重たい沈黙が流れる中、遼太郎くんは無邪気に笑ってそう言った。