キャンプ場は、店長が事前に説明したとおり海のすぐ近くにあった。
もちろん海で泳ぐに決まっているから、俺はジーンズの下にちゃっかり海パンを穿いてきた。
最後に到着したのは俺と弘美。
みんな待ちくたびれたのか、疲れ切ったような表情をして立ち話をしていた。
やばい。
時間通りに到着したはずなのに。
焦ってみんなのもとに行くと、全員の視線が、少し離れたところで座り込んでいる店長と料理長に向けられていることに気づいた。
「……悪い、遅くなって。……てか、どうした?」
変な空気を察知した俺は、そう訊きながら優菜さんの姿を捜す。


