「いや、友達っていうか……」 「今日、五時に面接予定の、森尾です」 しどろもどろになっている俺の前に、弘美はズイ、と歩み出て自己紹介する。 「あぁ、あなたが森尾さん。店長から聞いているわ。斉藤くんのお友達だったんだ」 そう言って微笑む杉浦さんの表情は、あきらかに“何か”を期待しているように見える。 「そうです、友達です。ただの」 友達だと意地になって強調する俺。 杉浦さんは聞き流すように「はいはい」と笑い、店長を呼びに事務所へと行ってしまった。