†Orion†



【杉浦さんからの差し入れです!】



書き終えたあとに、ため息が漏れる。



「みんなの分も、かぁ……」



おかしくて、思わず声を出して笑う。



まぁ、いいか。

俺と杉浦さんは、ただのバイト仲間なわけだし。

そこに特別な感情があるのは、俺だけなんだから。

ほんの少しだったけれど、杉浦さんに会えたことに感謝しなきゃな。



テーブルの上に置いた弁当箱を指で軽く弾き、俺は更衣室へと入った。