浩平さんの代わりに、俺が奈緒ちゃんたちを支える。
そう思っていたのに……
浩平さんを求める奈緒ちゃんの姿を見て、俺はすっかり落ち込んでしまった。
きっと俺は、いい父親になれる。
誰よりも、奈緒ちゃんたちを愛することができる。
そう思っていたのは俺だけで。
奈緒ちゃんたちは、これまでずっと一緒にいた父親を求めている。
父親が最終的に選んだのは、奈緒ちゃんたちじゃなくて、他の女なのに……。
「……しばらく、奈緒たちと一緒にいるわ」
「え……？」
その意味を理解するのに、少し時間がかかった。
奈緒ちゃんたちと一緒にいる、なんて、とても当たり前のことだったから。
