†Orion†



「斉藤くんだったね? とりあえず、ランチのスタンバイしてもらえるかな」


「はい」



どこかやる気のなさを感じる、この店の料理長。

彼は退屈そうにあくびをしながら、大型冷蔵庫へと案内してくれた。


冷蔵庫のドアを開け、食材を確認する。



「……あ、これ……雑損(※)ですね」



最初に目に付いた、バットに入れられているカット野菜。

まだどこも傷んでいなくて、じゅうぶんに食べられる。


バットを覆っているラップに貼られている、許容時間の管理シール。

会社で決められた許容時間は半日前に切れていた。



「あぁ、まだ使えるから、管理シール貼り替えといて」




(※)……廃棄処分すること