†Orion†



でも……

それでも――……

自業自得だってのに、会えない時間はあまりにもつらすぎる。




「……土曜日のシフト、変わってるね」



土曜日の異変に気づいた弘美は、何かあったんじゃないかと、心配そうに訊いてきた。


大学も夏休みに入り、俺と弘美は短期間で単位が取得できる夏季集中講義を受けていた。


午後二時。

七月の昼下がりは灼熱の太陽に照らされ、冷房の効いたこの講義室が天国に思える。



「何かあった? 雅人、休みの日もあるじゃない」


「……バレたんだよ、料理長に」


「はあっ?」