「そのうち自分の間違いに気づいて、他の誰かを本当に好きになるときがくるよ」



そう締めくくって、優菜さんは更衣室へと篭ってしまった。

反論すらできない俺を、ひとり残して。



他の誰かを好きなる?

そんなの、想像できない。


間違い?

間違っているのは、優菜さんの方だろ?



今の俺の思いは、錯覚なんかじゃないのに――……