「自分、嬢ちゃんのこれかいな!」



そう言って幸村は、小指を突き出した。


「ああ、奪うなよ?俺嫉妬深いからな」



そう言うと、幸村は、俺もやねんと言ってニカっと笑った。


オッサンと同じっていやなんですけど……



「幸村さんは、水洗トイレに住んでるんですか?」



「お!嬢ちゃんええ頭してんな!せやけど、ちっと違うんやな~これが……トイレのトイレに住んでるんや」



「え!?すごいですね!トイレのトイレって、つまりトイレって事だよね!?」



紫海は、少し興奮状態で俺の肘をつつくと、顔を覗き込んで来る。



「さぁ?俺には、さっぱりだな」



トイレの隣の隣の部屋って事だろ?どうせ……確か、先生の家にあったはずだし。まだあんま、貸してもらった部屋以外見たことねぇーからな。