「ちょ…っ。わかった、
わかったから!
落ち着いて!」

そういう彼女に聞く耳も
持たずアタシはずっと
興奮したままでした。


彼の学校へ行ける!


彼にまたこれで近づける、
なんだかすごく嬉しくて。


でもよく考えたら文化祭に
行くっていうだけで

彼がその日、どこでなにを
しているのかわからない、
だいたい会えるのかどうか、

そんな曖昧なのに。

なにか起こるかも
しれないなんて奇跡に等しい、
自分からなにかしない限り。

それでもやっぱり嬉しいのには
変わりはありませんでした。