「あぁ、それはね。阿久津君の“髪”のせいかな。」
にこりとほほえみながら、ためらいなく発せられた大崎先輩の言葉に、ズキッと胸が痛んだ。
やっぱり、髪…。
俺が目立つ理由なんてそれしかない。そんなのわかってたこと。
でも。
今日初めて話した大崎先輩。その先輩にさえも髪の話に触れられたことが、三年の先輩にからかわれるより、なぜかスゴく悲しかった。
悲しさをこらえるように、ぎゅっと唇をかみしめる。でもそんな俺の様子に気がつかなかった大崎先輩は、木を見上げながら笑みを絶やさずに続ける。
でも発せられた言葉に、俺は驚くしかなかった。

